1988年(昭和63年)11月25日午後8時30分、〈女子高生誘拐事件〉は起こった。その後41日間におよぶ暴行・監禁後、少女は惨殺された上にドラム缶にコンクリート詰めされた。事件から15年が過ぎて、加害者4人中、3少年はすでに出所している。密室の中で何が行なわれ、なぜ少女は虐殺されなければならなかったのか。
 少年たちは、突然にこの凶行を行なったのではない。彼らが凶行にいたる人生の中で、家庭が、友人が、学校が、警察が、1人の人間として真剣に体を張って彼らと向き合っていれば、こうした事件も未然に防がれたと思われる。このことは本件のみに留まらず、近年増加する少年犯罪に共通することのように思われるのだ。
 少年事件が起きるたびに、家庭の責任、学校の責任、社会の責任が口にされる。いつから日本は人間不在の国になってしまったのか……。

       作品社刊 
       20cm 224p 定価:本体1,600円(税別)
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